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ドルコスト平均法

2022.02.24
さて今月の情報提供ですが
前回一括投資と積立投資の1例をお伝えしましたが、今回は積立投資の話が出た時にほぼ話に出てくるドルコスト平均法についてお話しようと思います。

ドルコスト平均法とは?

イギリスでは『ポンドコスト平均法』というみたいです。
日本だったら『円コスト平均法』と言ってもいいかもしれないですね。
「ドル」は外国の通貨名称で、外国から入ってきた投資の考え方なのでそのままの訳をしてしまったようで、こうして『ドルコスト平均法』と名前がついたのだと言われています。
言い換えてしまうと、定期購入法とも言います。

ザックリいうと、
「毎月、同じ金額で、同じ金融商品を買い続ける」という運用方法です。

メリットとしては、
・安い時にはたくさん買える
・高い時には少なく買う
・結果として、高値掴みを回避できる
・つまり、購入価格を平均化できる
といった感じです。

簡単な図をご紹介します。
一括投資の運用グラフ
上の図のように投資対象の1口あたりの基準価格が変動していった場合
青の部分の定量購入をした場合、毎月10口を買うと固定しているので、最終的には60口、投資総額6万円、平均購入価格は1000円となります。
次に赤の部分の定額購入(ドルコスト平均法)の場合は、同じ6万円の投資額で61口買えたことになり、平均購入価格は983円。
つまり定額購入の方が安く、多く買えたことになります。
最終利益はまた別の話ですが、冒頭で伝えたメリットがドルコスト平均法にはあります。

ここで少しデメリット部分について触れます。
改めて投資の基本を再確認すると

まず、投資の目的は、利益を手にすることです。
これは誰でも共通の目的です。
その達成の為の掟は「安く買って、高く売る」ことです。
投資うんぬんではなく、ビジネスでも基本的には同じ当たり前の事ですね。

高値掴みが回避できるし、購入価格も平均化できるから
基本的にドルコスト平均法は優れています。
ただもう一度、冷静になってドルコスト平均法の説明を見てみましょう。
冒頭のメリットの中でお伝えした一部ですが高い時には少なく買う―――……ん?
この「高い時には少なく買いますから」の部分、できれば回避したくないですか?
当たり前ですが、高い時に買わない方が運用成果は良くなります。
そのため、計算上は(当たり前ですが)安い時だけ買えばよいのですが、そこが実は投資家以外の我々にはすごく難しいところで
(1)いつが安い時か判断できない
(2)平均的な人間は損失回避的なので安い時には(苦痛を感じて)買う気が起きない
(3)参照点依存性があるので、安い時期がわからなくなってしまう
(4)そもそも株価がランダム・ウォーカーなので、安い・高いかの判断は未来にならないと明確にわからない
(参照点依存についてはまた機会があればお話します。)
というようなことがあり、安い時だけ買うことができません。

そのため、ドルコスト平均法(積み立て投資)をすることが「無難」になります。
これはドルコスト平均法にずっとついて回る、メリットとデメリットなのです。

何を買えばいいか?

では、ドルコスト平均法を使った積立投資であれば何を買っても必ず儲かるのかといえば、そうではありません。
ドルコスト平均法は、あくまでも購入単価を平準化する仕組みにすぎません。
価格変動をしながらも、ある程度価格をキープできている。
又は右肩上がりで価格が上昇すれば利益が期待できますが、永久に右肩下がりだと購入口数(株数、金であればグラム数)は増えるものの、価格が一向に上がらなければ、結果的には損失の傷口を広げ、損失確定を先延ばししたことになってしまいます。
成長しない分野や個別の株式に集中して投資をすると、続けるほどに損失が出やすくなったり、思ったほど利益が伸びないかもしれません。
多くの方は、理論上成長の見込める全世界株式などに分散投資をしています。
基本的に全世界株式は右肩上がりで成長し続けていますし、定期的なショック(今回だとコロナ)が起こった時に「安く買う」ことは、とても良い効果を生み出します。
それは長期的に見て、高く売ることが可能だからです。
つまりは、大きなリターンを手に入れられます。

誰でもメリットがある?

ドルコスト平均法に向かない人は
・短期的な値ざやをねらう人
・手元に大きなお金があり、時間を長くかけてしまう事自体が損失になってしまう人
といったパターンが考えられます。
1週間や1ヶ月といった短期スパンで利益を出したいと思ったら、安いところを選んで買い、高いところで売り抜ける裁量投資が必要でしょう。
リスクとリターンは相関関係にあるため、大きな利益をねらう分だけ覚悟したいリスクも大きくなります。
この特性を理解して短期売買にチャレンジするのも有効な投資手法の1つです。

最後に

投資でお金を増やしたいと思う時に
価格変動がある=増える可能性がある=減るリスクがある
これは必ずついて回ります。
ただ、ドルコスト平均法(積み立て投資)は統計的にみて、多くの人にとっては「頑張って投資をする」よりも高いリターンを生み出してくれることが知られています。
どのような形で投資をしてみるかは人それぞれですが、一般的に無難なドルコスト平均法を使った積立投資はやりやすい選択肢の一つになると思います。
ご参考まで。

(営業事務 髙橋)
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